司法書士横浜こころ法務事務所の清水です。弊事務所では、ホームロイヤー契約などで終活サポートを実施しています。
「そもそも終活とは何なのか」
「終活は具体的にどう進めればいいのか」
そんな相談を受けることもあります。今回は終活の具体的な進め方について解説していきます。
終活とは
「終活」とは、自分の人生の最期に向けた準備や、これからの人生をより安心して過ごすための活動を指します。終活の目的は、自分自身が安心して老後を過ごすためと、残される家族に負担をかけないようにすることです。具体的には、財産の整理や遺言書の作成、医療や介護に関する意思決定、葬儀の準備などが含まれます。さらに、エンディングノートを活用することで、自分の希望や思いを家族に伝えることができます。
これにより、自分の意思がしっかりと反映され、残された人々もスムーズに手続きを進めることができます。終活は、自分と家族の安心のための大切な準備といえるでしょう。
終活の目的
終活の目的は主に以下の3点が挙げられます。それぞれ詳しく解説していきます。
老後の不安を解消する
終活の一つの目的は、自分の老後の生活や最期について考え、不安を解消することです。人生の最終段階に向けた準備をすることで、今後の生活に対する漠然とした心配が減り、安心感を得られます。
たとえば、エンディングノートを活用して希望する医療や介護、葬儀の方法を明確にしておくことで、将来の選択肢が見え、心の負担を軽くすることができます。終活を通じて、より充実した日々を過ごすための土台が整います。
遺された家族の負担を減らす
終活を行うもう一つの大きな目的は、遺された家族の負担を減らすことです。財産の整理や遺言書の作成などをあらかじめ行うことで、家族が後で困ることを防げます。
たとえば、どこでどのような葬儀をするかあらかじめ決めておくと、家族がその場で判断を迫られることがなくなり、安心して故人を送り出すことができます。遺された家族がその後負担なく暮らすためにも、準備をしておきましょう。
家族間のトラブルを防止する
相続に関するトラブルは、残された家族の間で感情的な対立を引き起こす原因となることがあります。終活を通じて遺言書を作成し、財産分配や希望する支援内容を明確にしておくことで、家族間の誤解や争いを防ぐことが可能です。
さらに、終活をきっかけに家族と話し合う機会を持つことで、互いの考えや気持ちを共有しやすくなり、絆が深まることもあります。円満な関係を維持しながら、穏やかな未来を準備できるのが終活のもう一つの大切な役割です。
終活に向けてやるべきこと
これから終活を始めるにあたって、やるべきことはいくつかあります。項目はいくつもありますが、焦って一気にやる必要はありません。一つ一つコツコツとやるべきことをやっていきましょう。
エンディングノートの作成
エンディングノートは、自分の希望や想いを記録するための重要なツールです。医療や介護の希望、葬儀の内容、連絡先リスト、財産の概要などを記載しておくことで、家族があなたの意向を正確に把握し、スムーズに対応することができます。
このノートは法的な効力はありませんが、あなたの意思を家族に伝える大切な手段です。特に、細かな希望や日常生活での注意点など、口頭で伝えづらいことも記載しておくと安心です。
横浜市でのエンディングノート作成
エンディングノートの作成については、各自治体が作成をサポートしています。横浜市の場合、18区それぞれに区版のエンディングノートがあります。
https://fukushirabe.city.yokohama.lg.jp/ending-note/
例えば弊事務所がある栄区では、このようなエンディングノートが用意されています。
このエンディングノートであれば、終活に必要な項目が網羅されています。ご自身で終活を進める場合は、ぜひ活用してみてください。
財産の整理
財産の整理は、終活の中でも重要なステップの一つです。銀行口座、不動産、保険、投資など、自分の資産がどこにどれだけあるのかをリストアップし、家族が分かりやすい形で整理しておきましょう。また、不用品や使わなくなったものを整理することで、家族の負担を軽減できます。これにより、相続時の混乱を防ぎ、スムーズな財産分配が可能になります。
遺言書の作成
遺言書は、自分の財産をどのように分配するかを明確に示すための法的な文書です。遺言書があれば、家族間のトラブルを未然に防ぐことができます。公正証書遺言を作成することで、より確実に希望を実現することが可能です。
特に、自分の意向を明確にしておきたい場合や複雑な財産分配がある場合は、専門家に相談することをお勧めします。
医療や介護に関する意思決定
万が一、自分の判断能力が低下した場合に備えて、医療や介護に関する意思決定をあらかじめ行っておくことも重要です。
例えば、延命治療を希望するかどうか、どのような介護施設を選びたいかといった内容をリビングウィルや任意後見契約に記載しておくと、家族があなたの意向に沿って行動できます。
葬儀の準備
葬儀の準備も終活の大切な要素です。希望する葬儀の形式や規模、葬儀費用の準備を明確にしておくことで、家族の負担を軽減できます。
さらに、最近では直葬や自然葬など、さまざまな選択肢があります。事前に調べて自分の希望を家族に伝えることで、あなたらしい最期を迎えることができます。
終活を進めるポイント
ここまで終活の進め方について解説してきました。ただ実際に進めてみると、思い悩むことは多いです。例えばエンディングノートを書くにしても、書きやすい箇所と書きにくい箇所というのはどうしても出てきます。そんな時どうすればいいか、終活を進めるポイントを解説していきます。
自分の意思を大切に進める
終活において最も大切にすべきは、自分の意志です。遺された時間を悔いのないようにどう過ごせばいいのか、自分の意志で決めていきましょう。
例えば余命の告知をしてほしいかどうかなどは、人によって判断のわかれるところです。遺された時間を知りたいから告知してほしいという考えも、余命を気にせず毎日を生きたいから告知しないでほしいという考えも尊重されます。そしてこのように自分の生死に関わることは、自分でしか決められません。
とはいえいきなりすべてを決める必要もありません。自分とじっくり向き合いながら、今後の人生をどうすればいいか考えてみましょう。
専門的な内容は専門家に相談する
「遺言書は作ったほうがいいの?」
「相続税について詳しく教えてほしい」
こうした専門的な内容については、専門家に相談することをおすすめします。遺言書や相続については司法書士、税金に関しては税理士が専門です。
遺言書や相続税などは法律が絡んでくるので、自分の知識で実行しても、失敗する可能性があります。そうなると遺された家族に負担をかけてしまう可能性もあります。そのため専門的な内容は、専門家に相談して進めることをおすすめします。
横浜市の終活相談は司法書士横浜こころ法務事務所へ
司法書士横浜こころ法務事務所では、終活サポートを実施しています。法的な手続きや書類作成の専門家として、以下のようなアドバイスが可能です。
- 遺言書の形式や内容が法的に有効であるか確認できる
- 公正証書遺言や自筆証書遺言など、最適な遺言書の形式をアドバイスできる
- 高齢になってからの財産管理をお手伝いできる
- 老人ホーム・介護施設などで身元保証人の代わりができる
- 相続に必要な手続きを代行できる
- 葬儀など死後事務代行ができる
このように終活・相続に関して、専門的な内容を一手に引き受けられます。手続きなど煩わしいことをすべてお任せいただけますので、ご自身の終活とストレスなく向き合えます。こうした専門的な内容まで幅広く対応できるのが、他の終活サポートサービスとの大きな違いです。
またエンディングノートを作成したい、定期的にお話を聞いてほしいなど長期的なサポートも可能です。あなたに寄り添ったカウンセラーのような立場で、終活をサポートさせていただきます。
横浜市内であればご自宅に訪問して、お話を聞かせていただきます。ご興味ございましたら終活サポートのページをご覧ください。